御家流香道の始まりといわれ
御家流は室町時代の正二位内大臣三條西実隆(さんじょうにしさねたか)を始祖とします。平安時代の薫物合に代表される公家の香遊びを源流とし、その精神を大きく引き継いでいます。
当初御家流の名は他から呼ばれる際に使用され、自らは当流と称しておりました。元々、連衆(香道の会である香席の客)に決まった作法はございませんでした。これは何をしても構わないという事ではなく、天皇陛下に直接仕える公家達にとって、香道だから作法を習う、茶道の為に作法を習うということでなく、作法はできて当たり前の事であった為と言われております。
しかし、一般に広まるにつれ作法が必要となり定められていきました。香席では希少な沈香などの香木の香りを楽しむことをより重視いたします。
初代三條西実隆は、後土御門・後柏原・後奈良天皇の三代の天皇に仕え、室町幕府の八代将軍足利義政からも信頼され、室町時代最高の文化人と仰がれ、日記「実隆公記」は貴重な歴史資料とされています。
当代宗家プロフィール
御家流香道23世宗家
三條西 堯水 (公彦) さんじょうにし ぎょうすい (きんよし)
平安時代より続く正親町三條家の流れで西三條家・公家
室町時代の歌人、書家で香道の始祖三條西実隆の末裔
2001年京都嵯峨の小倉山二尊院にて23世を継承
立教大学法学部卒
学習院女子大学非常勤講師、実践女子大学非常勤講師
NHK大河ドラマ「篤姫」「江・姫たちの戦国」等の香道指導
父、先代宗家三條西 堯雲(実謙)は上皇陛下お従兄弟